2025年10月の中旬、メグロK3で九州を一周してきました。横須賀からフェリーで新門司に渡って、別府・阿蘇・宮崎・鹿児島・天草・島原・長崎・佐世保・平戸・唐津。8泊9日、船中泊2回を含めた九州ひとまわりです。
先に結論を2つ書いておきます。
一番よかったのは阿蘇。 これは走る前から期待していたし、期待以上でした。
そして一番の失敗は、服装です。 10月の阿蘇でキャンプするんだから寒いだろうと思って革ジャンを積んでいったのに、現地は30度ありました。革ジャンは9日間で一度も着ていません。
この記事では、実際に走った順番どおりに9日間のルートを書いていきます。同じように九州を回ろうと思っている人の役に立てばうれしいです。
九州一周8泊9日の全ルート
| 日程 | ルート | 泊まったところ |
|---|---|---|
| 1日目 | 横須賀港から東京九州フェリーに乗船 | 船中泊 |
| 2日目 | 新門司港に上陸 → 別府へ | 友人の家(別府) |
| 3日目 | 別府 → 由布岳 → やまなみハイウェイ → 大観峰 → ミルクロード → 南阿蘇 | 南阿蘇のキャンプ場 |
| 4日目 | 高千穂峡 → 東九州道を南下 → 宮崎 | 日南のライダーハウス |
| 5日目 | 日南海岸 → 都井岬 → 佐多岬 → 桜島 → 桜島フェリー | 鹿児島市内のホテル |
| 6日目 | 霧島神宮 → 天草 → 島鉄フェリー → 雲仙・仁田峠 | 島原のホテル |
| 7日目 | 長崎 → ハウステンボス → 佐世保 | 佐世保のゲストハウス |
| 8日目 | 平戸島 → 生月サンセットウェイ → 唐津 → 新門司から乗船 | 船中泊 |
| 9日目 | 横須賀着、帰宅 | — |
走行距離はだいたい2,000kmちょっと。1日あたり250km前後で、観光しながらでも無理のないペースでした。
1〜2日目|横須賀から東京九州フェリーで九州へ
スタートは横須賀港。東京九州フェリーで新門司まで一気に渡ります。深夜に出港して、着くのは翌日の夜。丸一日船の上です。

自走で九州まで行くことを考えたら、これはもう圧倒的に楽です。寝ている間に移動が終わって、しかも着いた時点で体力が残っている。九州ツーリングでフェリーを使う最大のメリットはここだと思います。

上陸した日はもう夜だったので、そのまま別府の友人の家へ。初日から宿を探さずに済んだのは、正直かなり助かりました。
👉 航路や予約のタイミングはこちらにまとめています:九州ツーリング|関東・関西発フェリー航路まとめ
3日目|別府から阿蘇へ。九州で一番よかったのはここ
別府を出て、阿蘇方面へ。この日が9日間で一番よかった日です。
まず由布岳ビューポイントで由布岳を眺めて、蛇越展望所へ。そこからやまなみハイウェイに入ります。
やまなみハイウェイは、話には聞いていたけど実際に走ると想像を超えてきます。視界いっぱいに草原が広がって、遮るものが何もない。バイクでしか味わえない種類の気持ちよさが、ずっと続きます。

途中長者原の道標に寄って、さらに北上して大観峰へ。

大観峰は駐車場から数分歩くだけで、阿蘇のカルデラが一気に視界に広がります。外輪山の内側に町があって、その向こうに阿蘇五岳が寝そべっている。地形そのものがスケール違いで、写真だと伝わりきらないタイプの景色でした。

そこからミルクロードへ。とにかく開放感がすごい。牧草地の中をうねうねと走る道で、「九州に来てよかった」と一番強く思ったのがこの区間でした。
この日は南阿蘇のキャンプ場で一泊。

……のはずが、夜になっても全然寒くならない。10月中旬の阿蘇でキャンプなんて寒いに決まってると思っていたので、これは完全に読み違えでした。

👉 阿蘇のスポットは一つひとつ別記事にまとめています:阿蘇ツーリング完全ガイド|絶景スポット9選+α
4日目|高千穂峡から、東九州道をひたすら南下
朝イチで高千穂峡へ。あの有名なボートが浮かぶ渓谷です。朝の早い時間だったので、人が少なくて静かでした。

ちなみにこのあたりで、【推しの子】のグッズがずらりと並んだ一角を見つけました。旅先でいきなり推しに出くわすと、それだけでテンションが上がります。

そこからは東九州自動車道をひたすら南下。正直、この日は移動がメインです。九州は南北に長いので、宮崎・鹿児島方面まで行くならどこかで距離を稼ぐ日が必要になります。
宮崎まで下りてラーメンで補給して、この日は日南のライダーハウスに泊まりました。ライダーハウスは他のライダーと話せるのがいいところで、こういう長い旅だと情報交換にもなります。
5日目|日南海岸から都井岬・佐多岬、そして桜島
日南フェニックスロードからスタート。海沿いをずっと走れる道で、名前のとおりフェニックスの並木が続きます。ここは晴れた日に走ると本当に気持ちがいい。

途中で都井岬に寄り道。野生馬で知られる岬で、草原の向こうに海が広がっていて、ここだけ空気が違いました。

そこから大隅半島へ渡って、佐多岬へ。九州本土の最南端です。「ここまで来たんだな」という実感が湧く場所で、岬まで来るのは正直遠回りなんですが、行ってよかったと思います。

北上して桜島へ。桜島で外せないのが黒神埋没鳥居です。噴火の火山灰で鳥居が上の部分だけ残して埋まっている。写真で見るのと実物とでは迫力が全然違いました。

湯之平展望所まで上がると、桜島を間近に、そして錦江湾の向こうに鹿児島市街が見渡せます。着いたときは山頂に雲がかかっていて、それがかえって迫力を増していました。


夕方の光が山肌に当たる時間帯は特にきれいでした。
最後は桜島フェリーで鹿児島市内へ。24時間動いている上に15分で着くので、バイクでもまったく気を使いません。この日はビジネスホテルに泊まって、しっかり休みました。
6日目|霧島から天草を抜けて、フェリーで島原へ
霧島神宮からスタート。杉に囲まれた参道が続いていて、朝に行くと空気が澄んでいてとても良かったです。


そのあと山椒茶屋 えびの店で腹ごしらえをして、高速で一気に天草まで移動。天草パールラインは島と島を橋で渡っていく道で、海の上を走っている感覚になります。
天草では天草四郎ミュージアムに立ち寄りました。建物自体が独特の形をしていて、遠くからでもすぐ分かります。

そのあと島鉄フェリーで島原半島へ渡ります。九州はこういう短距離フェリーが多くて、うまく使うとルートの自由度が一気に上がります。

上陸してからは雲仙方面へ。仁田峠の展望所まで上がると、平成新山と有明海が一望できます。ここは登る価値があります。
下って島原のホテルで一泊。
7日目|長崎と佐世保。ここからは聖地巡礼も兼ねて
長崎市内へ。水辺の森公園を歩いて、鍋冠山展望台へ上がりました。稲佐山のほうが有名ですが、鍋冠山は港と市街を正面から見下ろせて、個人的にはこっちのほうが好きです。

お昼は中華街でちゃんぽん。長崎に来たらこれは外せません。

実はこのあたりからアニメの聖地巡礼も兼ねていました。長崎は「色づく世界の明日から」の舞台で、作品に出てくる風景を実際に歩いて確かめるのが楽しかったです。

鍋冠山公園の円形広場は、作品を観た人ならすぐ分かる場所だと思います。アニメで見た構図がそのまま目の前にあるのは、聖地巡礼ならではの感覚です。
同じ作品つながりで「森の魔女カフェ」にも行きました。ただし——ここは現在カフェではありません。Villa森の魔女というグランピング施設に変わっていて、宿泊者以外は中に入れなくなっています。これから聖地巡礼で向かう人は、外観だけになることを覚悟していってください。


そのあとハウステンボスへ。……ここで完全にやらかしました。ハウステンボスがテーマパークだと知らなかったんです。
街並みを走って抜けられる場所だと思って向かったら、普通に入場ゲートがあって面食らいました。行く前に調べましょう、という話です。

その後佐世保まで移動して、「坂道のアポロン」の聖地を回りました。眼鏡岩や八幡坂など、作品に出てくる場所を一つずつ歩いて回るのがこの日のメインでした。

八幡坂は学校のグラウンド沿いに続く坂で、作品を観た人ならすぐ分かる場所です。坂の途中にバイクを停めて、しばらくその場に立っていました。


佐世保は坂の街で、高いところに上がると港と街が一望できます。作品の空気感がそのまま残っていて、歩いているだけで満足でした。
夜は佐世保バーガー。アメリカンな店構えの店が並んでいて、基地の街らしい雰囲気がありました。この日はゲストハウス泊。
8〜9日目|平戸・生月サンセットウェイから唐津、そして帰路
最終日は平戸島へ渡ります。川内峠は一面の草原で、平戸の海まで見渡せる。人も少なくて、九州の最後にここを持ってきたのは正解でした。

平戸島では最西端の標柱まで足を延ばしました。「平戸最西端 戸屋久」と書かれた黒い標柱が、海を背にぽつんと立っています。こういう「端っこ」に到達するのは、長いツーリングの楽しみのひとつです。

そして生月サンセットウェイ。断崖に沿って海沿いを走る道で、右手がずっと海。この旅で走った道の中で、やまなみハイウェイと並ぶくらい良かったです。

途中にある塩俵の断崖も必見です。柱状節理が海沿いにずらりと並んでいて、自然にできたとは思えない造形でした。

道の突き当たりにある大バエ灯台まで行くと、断崖の上から海を見下ろせます。ここが今回の旅の最北西端でした。

帰り道に唐津へ寄って、唐津市歴史民俗資料館へ。赤レンガの洋館で、ここは「ゾンビランドサガ」の聖地です。

街なかにも作品のポスターが貼ってあって、地元に愛されている作品なんだなというのが伝わってきました。
ちょうど夕方だったので、そのまま唐津城まで足を延ばしました。夕日を背にした城が、この旅の締めくくりにふさわしい景色でした。

あとは高速で北九州まで戻って、新門司港から夜のフェリーに乗船。翌日、横須賀に着いて帰宅しました。

最大の失敗は服装だった|10月の九州は30度ある
冒頭にも書きましたが、この旅で一番の誤算は服装です。
出発前の私はこう考えていました。「10月中旬、しかも阿蘇でキャンプ。寒いに決まってる」
だから革ジャンを積んでいったんです。
ところが現地は30度。
結局9日間、インナープロテクターと半袖だけで過ごしました。革ジャンは荷物としてずっと持ち歩いただけで、一度も袖を通していません。
九州は本州よりずっと南です。頭では分かっていたつもりでしたが、「10月=秋=寒い」という関東の感覚をそのまま持ち込んだのが敗因でした。これから行く人は、出発直前の週間予報を必ず見てください。
逆にこの旅で一番働いたのが、インナープロテクターです。半袖の下に着るだけでプロテクションを確保できるので、暑い日の長距離ではこれ以上ない装備でした。
上下で分厚いジャケットを1枚持っていくより、インナープロテクター+着脱できる羽織りものという組み合わせのほうが、気温が読めない長旅には確実に向いていると思います。
9日間分の荷物をどう積んだか
8泊9日となると、荷物は結構な量になります。私はキャンプ道具まで積んでいたので、シートバッグは必須でした。
メグロK3はノーマルだとほとんど積載がないので、デイトナのバッグで対応しています。容量が可変するタイプだと、日によって荷物が増減しても対応できて便利です。
ちなみに革ジャンの分だけ荷物が無駄に増えていたので、装備の読みが当たっていれば、もうひとまわり小さくできたはずです。
これから九州を一周する人へ
9日間走ってみて思ったことを、最後にまとめておきます。
- フェリーは本当に使ったほうがいい。体力の残り方が全然違う
- 阿蘇に時間を多めに取る。1日では足りないくらい良い
- 南下する日は割り切って高速を使う。九州は思っている以上に縦に長い
- 短距離フェリーを組み込む。桜島・島鉄フェリーでルートが一気に広がる
- 服装は週間予報で決める。10月でも30度ある
九州は、絶景ロードも観光地も温泉も食べ物も全部あります。正直9日間でも足りませんでした。次は同じルートを逆回りで走ってみたいと思っています。

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