クラシックなバイクが欲しい。そう思って探し始めたとき、候補は4台ありました。カワサキ メグロK3、W800、トライアンフのボンネビルT100とスピードツイン900。全部またがって、走らせて、それでもかなり悩みました。
この記事は、私がその4台をどう比べて、最終的にメグロK3に決めたかという話です。結論から言うと、乗り心地が一番よかったのはメグロK3ではありません。それでも私はこれを選びました。
そもそもVストローム250から乗り換えた理由
それまで乗っていたのはスズキのVストローム250でした。軽いし燃費もいいし、初めての一台としては本当によくできたバイクだったと思います。
ただ、私はロングツーリングに行く回数が多くて、そうすると必ず高速道路を長く走ることになる。250ccだと、高速巡航がとにかくきついんです。
流れに乗ろうとするとほぼフルスロットル。エンジンをいじめている感覚が常にあって、走り終わったあとの疲労感が全然違う。
「もう少し余裕のある排気量なら、同じ距離でも楽なんじゃないか」——乗り換えを考え始めたのは、そこからでした。
候補は4台。全部乗ってから決めると決めていた
排気量を上げるなら、次はずっと乗るバイクにしたい。そう思って条件を絞ったら、自然とクラシック系に寄っていきました。
- カワサキ メグロK3
- カワサキ W800(カフェ)
- トライアンフ ボンネビルT100
- トライアンフ スピードツイン900
カタログとネットの情報だけで決めるのは怖かったので、全部試乗してから決めることにしました。
結果的にこれは正解でした。跨がってみないと分からないことが、想像以上に多かったからです。
正直に言うと、乗り心地はボンネビルが一番よかった
先に本音を書きます。4台の中で走らせて一番気持ちよかったのは、トライアンフのボンネビルT100でした。
エンジンの回り方がスムーズで、車体の一体感があって、「あ、これはよくできてるな」というのが乗って数分で分かる。
スピードツイン900のほうも軽快で、スポーティな走りが好きな人ならこっちを選ぶんだろうな、という説得力がありました。
走行性能で選ぶなら、素直にトライアンフだったと思います。ここは今でもそう思っています。
それでもメグロK3を選んだ理由
見た目が、圧倒的に好みだった
じゃあなぜメグロにしたのか。単純に、見た目が圧倒的に好みだったからです。
これだけ聞くと理由として弱く聞こえるかもしれません。でも、長く付き合うバイクを選ぶときに「見るたびに嬉しい」以上に強い動機って、実はそんなに無い気がしています。

ネットで各車種を調べているときに、シルバーのタンクの写真が出てきて、そこで一気に気持ちが傾きました。
塗装というより磨き込まれた金属の質感で、光の当たり方で表情が変わる。ブラックもかっこいいんですが、私はどうしても銀のほうに惹かれてしまって、そこから他の選択肢が少し霞んで見えるようになりました。
ちなみにクラシック系はヘルメットまわりの雰囲気で印象がかなり変わります。私はこの手のゴーグルを合わせるのが気に入っています。
アップハンドルで、長距離が楽そうだった
もうひとつがポジションです。
メグロK3はハンドルが高めで、上体が起きた楽な姿勢で乗れます。試乗で跨がった瞬間に「これは長距離で効くやつだ」と分かりました。
前傾がきついバイクは、街乗りだと平気でも、5時間走ったあとに効いてくる。
Vストローム250から乗り換える動機が「ロングツーリングを楽にしたい」だったので、ここは外せない条件でした。

純正マフラーの音が好きだった
ノーマルの状態で音が気に入った、というのも大きかったです。
うるさすぎず、それでいて鼓動感がちゃんとある。社外マフラーに替えなくても「これでいい」と思える音でした。
買ってすぐマフラー代がかかることを考えなくていいのは、地味ですが結構ありがたいポイントです。
W800とは最後の最後まで迷った
トライアンフ以上に悩んだのが、同じカワサキのW800でした。
兄弟車と言っていいくらい近い立ち位置で、W800カフェを試乗しましたが、乗り心地自体はほぼ同じです。エンジンも車体もほとんど共通なので、これは当然といえば当然でした。
つまりW800とK3の選択は、走りではなくハンドルポジションと見た目の好みで決まる。私の場合はアップハンドルと銀タンクでメグロに傾いた、というだけの話です。
逆にもう少しスポーティな姿勢が好きな人なら、カフェのほうがハマると思います。どちらを選んでもクラシック好きとして後悔はしないはずです。
買う前に不安だったこと
正直に書くと、不安はありました。ひとつは重さです。
Vストローム250から一気にサイズが上がるので、取り回しでこかさないか、立ちゴケしないか。250の軽さに慣れきっていたぶん、ここは本当に心配でした。
結果としては、走り出してしまえば重さはほとんど気になりません。ただし押し引きと足つきは別問題で、傾斜のある駐車場や砂利の上では今でも気を遣います。ここは「慣れた」というより「気をつけるようになった」が正しい表現です。
やわらかい地面に停めるときは、スタンドの下に敷くものがあると安心感がまるで違います。

値段もそれなりに悩みました。ただこれは、乗る頻度と乗る年数で割ればいずれ納得できる、と自分を説得しました。
実際いま振り返ると、悩んだ時間のわりに引きずっていません。
唯一の誤算は、メンテナンス性だった
買う前にまったく想像していなかったのが、メンテナンス性です。
クラシックな見た目を成立させるために、外から手が入りにくい構造になっている部分がある。バッテリーへのアクセスひとつとっても素直じゃなくて、自分でいじる人ほど不満を感じやすいと思います。
バッテリーを外す手間を考えると、いざというときに繋ぐだけで済む道具を積んでおくほうが現実的だな、というのが正直な感想です。
これは試乗では絶対に分からない部分でした。ここについては1年乗った感想を別記事に詳しく書いたので、そちらを読んでみてください。
👉 メグロK3に1年乗ってわかったこと|見た目に惚れて買って、後悔してない話
それでも、メグロK3を選んでよかった
まとめると、こうです。
- 走りで選ぶならトライアンフ ボンネビルT100
- スポーティなポジションが好きならW800カフェ
- 見た目と楽なポジションを取るならメグロK3
私は3つ目でした。乗り心地で一番だったバイクを選ばなかったので、これは完全に好みの話です。
でも、駐車場に停めてある姿を見るたびに「いいの買ったな」と思えるかどうかって、走行性能と同じくらい大事だと思うんです。少なくとも私にとっては、そこが決め手でした。
もし今4台を並べて選び直しても、たぶん同じ結論になります。


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