こんにちは、ロンです。朝晩の空気にひんやりとした気配が混じり始めましたね。夏のうだるような暑さがようやく落ち着き、いよいよ本格的なツーリングシーズン到来です。この時期、私が毎年SNSやブログのコメントで一番相談されるのが「秋って、結局何を着ればいいの?」という服装の悩み。
9月〜10月のツーリングは、正直言って一年で一番装備選びが難しい季節です。朝10度、昼25度なんてザラで、峠に入れば体感温度はさらに下がる。私も過去に何度も「暑すぎて汗だく」「寒すぎて震えが止まらない」を経験してきました。今日は、そんな私の失敗と成功をベースに、温度差20度に対応する重ね着術をがっつり解説していきます。
秋ツーリングで「温度差20度」を舐めてはいけない理由

まずは私の失敗談から。去年の10月上旬、神奈川の自宅から箱根を経由して伊豆スカイラインを走った日のことです。出発時の朝6時、自宅の気温は12度。「まあ寒いけど、日が昇れば暖かくなるだろう」と思って、夏用メッシュジャケットの下にヒートテックを1枚だけ着て出発しました。
結果、大失敗でした。箱根の大観山に着いた頃には気温は9度。しかも標高が上がるにつれて風もキツくなり、体感温度は5度以下。指先の感覚がなくなって、クラッチ操作がおぼつかなくなるレベルです。逆に昼過ぎに伊豆の海沿いまで降りると気温は24度まで上がり、今度はヒートテックが仇になって汗だく。
この日の教訓ははっきりしていて、秋ツーリングは「一枚の万能ジャケット」で乗り切ろうとしてはいけないということ。ベース・ミドル・アウターの3層構造で、こまめに脱ぎ着できる装備を組むのが正解です。
秋バイクの重ね着「3層構造」の基本

登山やアウトドアの世界では常識になっているレイヤリングの考え方を、バイクに応用します。それぞれの層に役割があります。
ベースレイヤー(肌に近い層)
汗を吸って外に逃がす役割。9月中旬までは吸汗速乾のTシャツ、10月に入ったらヒートテックなどの保温インナーに切り替えます。ここで大事なのは「綿100%は絶対にNG」ということ。綿は汗を吸っても乾かないので、汗冷えで一気に体温を持っていかれます。私はメグロK3に乗り換えてから、この綿NGルールを一層徹底しています。クラシックバイクは風防が弱いので、汗冷えのダメージが直撃するんですよね。
ミドルレイヤー(中間層)
ここが秋の重ね着の主役です。保温性を担当する層で、フリースや薄手のインナーダウンが定番。私が愛用しているのはモンベルの薄手フリースで、コンパクトに畳めばシートバッグの隙間に押し込めるサイズ感が気に入っています。朝は着る、昼は脱ぐ、峠でまた着る、を繰り返せる機動力が命。
アウターレイヤー(外側)
防風・防水を担う層。秋は3シーズンジャケットが最も出番の多い季節です。プロテクターがついていて、ベンチレーション(通気口)で温度調整ができるものがベスト。私はVストローム250時代から3シーズンジャケットを愛用していて、これ一枚あれば9月〜11月中旬までカバーできます。
気温別・具体的な装備の組み合わせ

ここからは、実際に私が神奈川〜箱根・伊豆エリアを走るときの気温別コーディネート例です。標高や風の影響で体感は変わるので、あくまで目安として参考にしてください。
気温20〜25度(9月上旬・平地の昼間)
- ベース:吸汗速乾Tシャツ
- ミドル:なし
- アウター:メッシュジャケット or 3シーズンジャケット(ベンチレーション全開)
気温15〜20度(9月下旬・朝夕)
- ベース:長袖の吸汗速乾インナー
- ミドル:薄手フリース or 薄手インナー
- アウター:3シーズンジャケット(インナー無し)
- + ネックウォーマー(朝のみ)
気温10〜15度(10月上旬〜中旬・峠や高原)
- ベース:ヒートテック(極暖ではなく普通)
- ミドル:インナーダウン or フリース
- アウター:3シーズンジャケット(防寒インナー装着)
- + ネックウォーマー、薄手グローブ→冬用グローブ
気温5〜10度(10月下旬・早朝の箱根や志賀高原)
- ベース:ヒートテック極暖
- ミドル:インナーダウン
- アウター:3シーズンジャケット(インナー装着)+ ウインドブレーカー
- + ネックウォーマー、冬用グローブ、ハンドルカバー or グリップヒーター
ポイントは、ミドルレイヤーとネックウォーマーの脱ぎ着だけで温度差15度くらいはカバーできること。ジャケット本体を脱ぐのはPAやコンビニ休憩のときくらいで済みます。
秋の必須装備|3シーズンジャケットの選び方

秋ツーリングで最も投資すべきなのが3シーズンジャケットです。値段はピンキリですが、初心者〜中級者に定番として支持されているのがコミネの3シーズンジャケット。プロテクター標準装備で防水性もあり、価格も2〜3万円台と手が届きやすい範囲。私の友人ライダーも「最初の一着はコミネで正解だった」と言っていて、コスパの良さは折り紙付きです。
メリット:
- 肩・肘・背中プロテクター標準装備で安全性が高い
- 取り外し可能な防寒インナーが付属し、春・秋・初冬まで使える
- ベンチレーション付きで温度調整しやすい
- コスパが圧倒的に良い
デメリット・注意点:
- デザインは実用重視でカジュアル寄り。クラシックバイクとの相性は好みが分かれる(私のメグロK3にはちょっと浮くので、私はレザー寄りのものを選んでいます)
- 真冬の氷点下では防寒力がやや不足
- サイズ感が独特なので、可能なら試着推奨
向いている人:初めてバイクジャケットを買う人、コスパ重視、スポーツバイク・ネイキッド・アドベンチャー系オーナー。
向いていない人:クラシック系バイクでスタイル重視の人、真冬メインで走る人。
意外と侮れない「ネックウォーマー」という神装備

秋ツーリングでコスパ最強の装備を一つだけ挙げろと言われたら、私は迷わずネックウォーマーを選びます。首元の隙間から入ってくる冷気を防ぐだけで、体感温度は3〜5度変わります。
Vストローム250で北海道を走ったときも、8月下旬の道東の朝は10度前後まで下がりました。あのときネックウォーマーを持って行っていなかったら、確実に風邪をひいていたと思います。ポケットに入るサイズで数千円、これを持たない手はありません。
選ぶときのポイントは、フリース素材で口元まで覆える丈のもの。薄手のバフタイプは秋前半までは使えますが、10月以降は保温力不足を感じます。逆に厚手すぎるとヘルメットのあご紐が締まりにくいので、中厚手がちょうどいいです。
重ね着で失敗しないための3つのコツ

最後に、私が数々の失敗から学んだ「重ね着で失敗しないコツ」を3つお伝えします。
1. 「少し寒いかな」で出発する
走り出すと風で体感温度は必ず下がりますが、それでも「出発時点でちょうど良い」だと昼間に暑くなりすぎます。出発時に少しだけ寒い程度が、一日を通してちょうどいいバランスになることが多いです。
2. 脱いだ服の収納場所を確保しておく
これ、意外と忘れがち。フリースを脱いだけど入れる場所がない、なんて事態を避けるために、シートバッグに空きスペースを作っておくか、コンプレッションバッグを1つ持っておくと便利です。
3. 天気予報は「標高別」でチェックする
神奈川市街地が20度でも、箱根の芦ノ湖周辺は12度、なんてことはザラ。目的地の標高を意識して、山天気.jpなどで確認する習慣をつけると装備ミスが減ります。
まとめ|秋こそバイクが最高に気持ちいい季節

秋ツーリングの装備選びは、正直ちょっと面倒です。でも、その面倒を乗り越えた先には、澄んだ空気と紅葉と、汗ばまない快適な走行がある。一年で一番バイクが気持ちいい季節なんですよ、本当に。
まずは3シーズンジャケットとネックウォーマーを揃えて、あとは手持ちのヒートテックやフリースを組み合わせるだけで、9月〜10月のツーリングは十分楽しめます。装備が整ったら、ぜひ箱根や伊豆、奥多摩あたりに走りに出てみてください。私も今年の秋は、メグロK3で紅葉を追いかけようと計画中です。どこかで見かけたら、気軽に声をかけてくださいね。
それでは、安全第一で秋のツーリングを楽しみましょう!

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