モトブログをどうやって撮っているのか、機材から設定まで全部書きます。
先に言っておくと、私の構成はそんなに大げさではありません。カメラ2台とマイク、それだけです。ただ、その中でマウントの位置やマイクの繋ぎ方は、失敗しながらそれなりに詰めてきました。
この構成のまま九州一周8泊9日を撮り切ったので、長距離で何が問題になるかも合わせて書いておきます。
今の撮影セットアップ
| 役割 | 使っているもの | 取り付け位置 | マイクの接続 |
|---|---|---|---|
| メインカメラ | DJI Osmo Action 5 Pro | ネックマウント | DJI Mic を2個リンク |
| サブカメラ | Insta360 X4 | ミラー / ハンドル+自撮り棒 | Mic Mini を Bluetooth 接続 |
| 撮影設定 | 5.7K / 30fps | — | — |
| 編集 | スマホでAI編集 → Final Cut Pro | — | — |

基本はOsmo Action 5 Proがメイン、X4がサブという組み合わせです。ただ最近は、X4一台だけをメインカメラとして使うことも増えてきました。このあたりの使い分けを順番に書いていきます。
メインカメラ|Osmo Action 5 Proをネックマウントで
メインで使っているのはDJIのOsmo Action 5 Proです。取り付けはネックマウントで、カメラは胸の高さに来ます。

Ulanziはネックマウントを何種類か出しています。どれもクイックリリースで着脱できるので、撮らない区間は外してタンクバッグに放り込んでおけます。

360度ではないので、体の向いた方向がそのまま画になります。ヘルメットに付けるより首が疲れないし、手元の操作や、停車中に何かを指差して説明するような場面にも向いています。
操作はシンプルで、撮りたいタイミングで走行中に録画ボタンを押すだけ。普通のアクションカメラの使い方です。
ラインナップについても触れておきます。最新機種は Osmo Action 6で、今買える中で一番安いのは Osmo Action 4です。私が使っている5 Proはその中間にあたります。正直、バイクに積んで走るだけならどれでも撮れます。予算が許すなら新しいほうが暗所に強い、くらいの差だと思ってください。
サブカメラ|Insta360 X4をミラーとハンドル、2箇所で使い分ける
サブがInsta360 X4です。360度で撮っておいて、あとから好きなアングルを切り出す。走っている最中にアングルを気にしなくていいので、運転に集中できるのが強みです。
基本はミラーマウント
普段はミラーに付けています。目線に近い高さで、車体もライダーも風景も全部入るので、「とりあえずこれで撮っておけば何とかなる」位置です。
ミラーは振動も比較的少なくて、ハンドルまわりに比べると映像が安定します。

ミラーに付けるためのクランプは純正を使っています。ミラーの根元を挟むだけで、工具もほとんど要りません。
ローアングルや前からの画は、ハンドル+自撮り棒
もう少し低い位置から撮りたいときや、前方に伸ばしてバイク全体を映したいときは、ハンドルにマウントを付けて、そこから自撮り棒で前に伸ばします。
360度カメラなので、自撮り棒は映像から消えます。結果として「誰かが前を走りながら撮っている」ような画が撮れる。ここが一番おいしいところです。
つまりX4は取り付け位置を常時2箇所用意してある状態で、撮りたい画に応じてミラー側かハンドル側かを選ぶ、という運用です。
そして冒頭にも書いたとおり、最近はX4だけで撮る日も多いです。360度で回しておけばあとからどうにでもなるので、2台回すのが面倒になってきた、というのが正直なところです。
マウント選びは、最初にケチらないほうがいい
ここは完全に失敗談があります。
以前、よくある安いクランプ式マウントを使っていたのですが、走っているうちに少しずつズレてくる。しかもハンドルの塗装が剥げました。カメラ本体より高いものを削ってしまったので、あれは本当にもったいなかったです。
結局、純正のマウントに戻しました。自撮り棒で伸ばすときも、純正のほうが接続部のガタが少なくて安心感があります。
自撮り棒はカメラのネジ穴(1/4インチ)に直接つくタイプが扱いやすいです。私はUlanziのものを使っています。
ハンドルやパイプに挟んで固定するなら、Insta360純正のヘビーデューティークランプが確実です。ミラークランプと違って挟める場所の自由度が高い。安物で塗装を削った経験があるぶん、ここは純正に金を払う価値があると思っています。
👉 マウントで失敗した話は、こちらに詳しく書きました:Insta360やOsmo360などの360度カメラをバイクにマウントする時の注意点|安物でズレた&塗装が剥げた話
マイク|カメラによって接続方法を変えている
ここが今の構成で一番こだわっているところかもしれません。どのカメラで撮るかによって、マイクの繋ぎ方を変えています。
Osmo Action 5 Pro で撮るとき|DJI Mic を2個リンク
メインのOsmoで撮るときは、DJI Mic を2個リンクさせて使います。
DJIは基本的に専用規格で、DJI同士で使う前提の作りになっています。その代わり接続がとにかく安定していて、余計なことを考えなくていい。走行中に接続が切れて音が飛ぶ、というのが一番きついので、ここは大きいです。
X4単体で撮るとき|Mic Mini を Bluetooth 接続
X4だけで撮るときは、X4にMic MiniをBluetoothで直接つないでいます。
Insta360のマイクまわりは汎用のBluetoothなので、DJIのマイクでもそのまま繋がる。つまりMic Miniは両方のカメラで使い回せるということです。マイクを2系統用意しなくていいのは、荷物的にも助かっています。
装着位置はヘルメットの中
マイクの装着位置はヘルメットの中。今のヘルメットだと、ノーズガードの上にクリップで挟み込んで固定しています。口の近くなので声はしっかり拾えるし、ヘルメットの中なので風の影響も受けにくい。
ただ、この方法には弱点があります。システムヘルメットだとチンバーを上げられなくなったり、インナーバイザーに干渉したりするんです。ヘルメットの形状によっては、そもそもクリップを挟む場所がない。ここはまだ正解を探している最中で、もう少し良いやり方があるはずだと思っています。
風対策は付属の風防を付けるだけです。ヘルメットの中に入れている時点でかなり守られているので、今のところこれで足りています。
私が使っているのはDJI Mic Mini の初代(無印)です。送信機を2個使うので、充電ケース付きのセットで運用しています。ケースに入れておけば勝手に充電されるので、出先で電池切れを気にしなくて済みます。
ただ、今から買うなら初代ではなく Mic Mini 2 のほうがいいと思います。価格もそれほど変わりません。
ラインナップはこうなっています。最新機種が DJI Mic Mini 2S、フラグシップが DJI Mic 3。ただ、バイクで喋りと排気音を録るだけなら Mic Mini シリーズで十分です。上位機種は音質も機能も上ですが、ヘルメットの中に入れてしまう使い方だと差が出にくい。
👉 Insta360純正のマイクも試して、結局DJIに戻りました:Insta360 Mic Airを落としたので比較|DJI Micがバイクに向いていた理由
喋りと排気音を、どう録り分けるか
ここがモトブログで一番悩むところだと思います。私は撮りたいものによって3パターン使い分けています。
- 喋りだけ:ヘルメットの中のマイク1本
- 排気音だけ:マイクをリアフェンダー付近にマグネットで貼り付ける
- 両方同時:マイク2本を使い、左右のチャンネルに振り分けて録る
排気音を録るときは、後ろのフェンダー近くにマグネットで直接貼り付けています。DJI Micは磁力が強いので、走行中に落ちる心配がほとんどありません。実際、旅の途中でヘルメットに付けていたものが何度か外れたことがありますが、磁力が強すぎてそのままタンクに張り付いて、一度も紛失していません。

同時に録るときは左右のチャンネルに振って2本録りにしておきます。Osmoにマイクを2個リンクするのは、これをやるためでもあります。こうしておくと、編集時に「喋りだけ大きく」「排気音だけ残す」が自由にできる。後から分離できない形で録ってしまうと、編集で詰みます。
撮影設定とバッテリー運用
X4の設定は5.7K / 30fpsです。8Kでも撮れますが、データ量と編集の重さを考えると、私の用途では5.7Kで十分でした。
そして、これが個人的に一番効いている工夫なのですが、X4はUSBで給電しながら、ずっと録画しっぱなしにしています。
使っているのはループ録画です。10分のループで回しておいて、「今のいい画だった」と思ったタイミングで録画を停止すると、直前の10分が残る。オンオフはリモコンで手元から操作できるようにしてあります。
これのおかげで、「撮り逃した」がほぼ無くなりました。いい景色が来てから録画を始めても間に合わない、というのがモトブログの最大の敵なので、常時回しておいて後ろを切り取る、という考え方に変えたのは大きかったです。

使っているのは録画のオンオフだけができるミニリモコンです。画面付きの高機能なものもありますが、走りながら触るなら機能は少ないほうがいい。グローブのまま押せて、押した感触がちゃんとあるのが大事です。
一方Osmo Action 5 Proは、バッテリーを3本持っています。ただこの機種はかなり電池が持つので、1日で使うのは2本くらい。9日間の遠征でも足りなくなることはありませんでした。
編集|スマホでAI編集してから、Final Cutで仕上げる
360度素材の編集は、以前はPCでInsta360 Studioを使っていました。今もそうすることはありますが、最近はスマホのAI編集から入ることが多いです。
スマホのアプリでAIに一度アングルを切り替えてもらって、納得できないところだけ自分で手直しする。そこで一度エンコードして、スマホからPCに連携する、という流れです。全部手でアングルを付けていた頃と比べると、作業時間がまったく違います。
最終的な編集は、以前はPremiere Proを使っていましたが、今はFinal Cut Proに移行しました。
なお、MacBook Airで360度素材を直接編集するのは、まだ試していません。スマホ側で一度ふつうの動画に書き出してしまうので、PC側では重い処理をしていない、というのが実情です。
これから始める人へ|まず何から買えばいいか
もし今からモトブログを始めるなら、私はこの順番で買うと思います。
- ① カメラ1台:360度カメラなら、あとからアングルを決められるので失敗が少ない
- ② ちゃんとしたマウント:ここをケチると車体を傷める
- ③ 自撮り棒:360度カメラなら、これだけで画のバリエーションが一気に増える
- ④ マイク:喋るなら必須。喋らないなら後回しでもいい
逆に、カメラを最初から2台にするのは後でいいと思います。私も結局、X4だけで撮る日が増えました。台数を増やすより、1台をどこに付けるかを詰めたほうが、映像は良くなります。
マイクを買うときだけ、ひとつ覚えておくと得なことがあります。DJIのマイクは、DJIのカメラでは専用規格で安定して繋がり、Insta360のカメラにもBluetoothで繋がります。将来カメラを増やすつもりなら、ここで潰しが効くのは地味に大きいです。
👉 実際にこの構成で撮った旅がこちらです:九州一周ツーリング8泊9日モデルコース|メグロK3で走った阿蘇・桜島・長崎の実走ルート

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